Bye Bye Moore

猫マンション建築の野望を胸に零細事業主として資本主義の荒波に漕ぎ出したアラサー男の技術メモ

【読書メモ】「きょうも料理 お料理番組と主婦 葛藤の歴史」

きょうも料理―お料理番組と主婦 葛藤の歴史

きょうも料理―お料理番組と主婦 葛藤の歴史

この本は明治以降の料理番組・雑誌を分析、料理という文化を調査、という趣旨の本です。
...基本スタンスはタイトルの「も」に集約されていますね。
著者は「家庭料理には主婦の愛情が必要」という、暗黙の了解に疑問を投げかけています。

個人的に興味深かった点

「おふくろの味」の考察

いわゆる「家庭料理」と、実際に家庭で食べられてきたモノとは大分異なっており連続性がないそうです。
こういったイメージはテレビ番組や料理雑誌で補強されてきたが、実際に明治〜終戦までの料理文化と比較すると異なったものとの事(おかずの数、扱いすらも)。
...読んでいて、江戸しぐさの件を思い出しました。
所謂常識やマナーってこうやって作られて行くのかも...

男性の料理に関して

この手の例に漏れず、やっぱりジェンダー論に行き着きます。
主婦は被害者、男は「家庭料理」しろといった論調は読んでいて面白い物じゃありませんでした。
私は料理しますし、実家でも父はよく料理をしている人だったので余計に反発があったのかもしれません。
執筆が2004年との事なので「主夫」や「イクメン」が今以上に少なかった事については考慮すべきですが。
文体もこの節だけやたらと軽くなっているのも気になる所。

余談

私は基本、自炊派です。
とはいえ、一人暮らしをする前は家庭科レベルの経験しかありませんでした。
そんな私に料理の習慣をつけてくれたのが、この本。

自炊をしよう!

自炊をしよう!

残念ながら絶版してますが、良い本です。
著者の奥薗さんは表題の本にも言及がありますが、
少ない素材、道具で美味しく作る方法を追求する「ズボラ流」の料理研究家です。
この本を、もし中古本や図書館で見つけたら是非手に取ってください。
徹底した省力調理を追求しているので色々見方が変わります。