Bye Bye Moore

PoCソルジャーな零細事業主が作業メモを残すブログ

【読書メモ】生き方の演習 ―若者たちへ―

生き方の演習 ―若者たちへ―

高校生向けの公演内容を書き起こした本編と2編のエッセイで構成された、二重の意味で薄めな本です。

著者の塩野氏といえば、地中海系歴史書界隈の大物。
そんな人物のエッセイ集というから試しに手を取ってみたところ……正直な感想、「なんだこれは」としか言いようのない軽い内容でした。

金太郎飴も真っ青なテンプレ通りの外国かぶれ文化人トーク、編集者が差し込んだであろう論点ズレズレな中見出し*1、(これは講演だから仕方ないのかもしれませんが)「ですます体」「である体」の混在等々、どうにも。
そして何より問題なのが、プロの物書きとは思えない語感のテンポのわるさ……。

法事で親族が揃った場で同族から厄介がられてる高学歴な叔母が暇潰しに近くの若造に説教垂れてるような、そんな本でした。

*1:サッカーW杯のマスコミ批評のトコを、なぜか「プロとアマチュアのちがいが分からない日本人」とつける等