「ブラックスワン」などで有名なナシーム・ニコラス・タレブ氏による、不確実性の話題の本。
「英雄に本の虫はいない」「知的バカ」等々、日本でいう所のブンカジン層に対する皮肉や毒舌が中々凄まじい。
地に足がついていない空論をこね回したところで、自腹を切って……リスクをとり、かつ損害が生じた場合にしっかり受け止め次につなげるという行為を伴わない限り、正当な利益は得られないというのは実に同意です。
生まれ育った土地柄、いわゆるリベラリズム的欺瞞には昔からいい感情は持っていなかったのですが、この本を通じて、あの連中に対する不信感は、他人の責任を糾弾しながら自分の行動に対する責任は一切負わないという部分に感じていたのだなと頭の整理ができました。