タイトルだけ見れば、技術屋のサクセスストーリーともとれる、経済小説本です。
実際の中身は(とくに中盤から)世知辛い展開の連続。
技術ヲタクでチームを作って創業したが、
横槍や見栄で大量採用の結果官僚主義やフリーライダーが蔓延り……と
小説のテイこそとってますが、ノンフィクションめいたドロドロ感が魅力です。
オチは一応まとまったカネが入ってきてはいるのですが、
劇中人物がそういうように、これは「成功」ではないですね……。
企業ポリシーは創業者の命より大事、カネや見栄のためにコンセプトを曲げるな、という思いを新たにしました。