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【読書メモ】歴代知事三〇〇人 日本全国「現代の殿さま」列伝

歴代知事三〇〇人?日本全国「現代の殿さま」列伝? (光文社新書)

歴代知事三〇〇人?日本全国「現代の殿さま」列伝? (光文社新書)

「現代の殿さま」などと強烈な表現が目につく、光文社の新書です。

この手の本はどうも悪口コレクションな体になる気が多い気がします。
その点、この本は変な表現もなく、各地の状況と知事の業績を淡々と並べて書く感じで好感触。
ただ石原元都知事の件だけは、接点があったこともあってか少々恨み節っぽい感じにはなっていましたが……。

最終章である9章では、地方自治において欠かせない地方公務員のあり方についても結構な紙面を割いて言及しています。

興味深かったところ箇条書き

  • 現代の知事は「会長兼社長」のようにマルチタスクが求められる。副知事にも役割を移譲して「大統領と首相」風にしては
  • 公務員改革というと、多くの知事はすぐ給与カットやアウトソーシングに走る。そうではなく、給与をあげて且つ人材をフル活用した方がよいのではないか
  • (こと地方においては)アウトソーシング先は大都市。ある意味雇用流出につながっている。
  • 地方政治を語るジャーナリズムは極めて少ない。これが地方自治の参加率を阻害していないか。例外は沖縄県
  • かつて、仙台藩が大阪の商人に勘定まわりを依頼したことがある。一時は上手くいったが、結局知識が定着せず崩壊した。