宇宙人が攻めてきたけど人類相剋のgdgdでどんどん状況が悪化していく……という政治シミュレーション系SFの古典です。
名作と言われているので読んでみたのですが……正直なところ、個人的にはイマイチ。
主人公の新聞記者からみたソ連国内事情の描写も(執筆当時の社会情勢を加味しても)どうも薄く、
途中で託された機密情報も「まぁそうでしょうね」というようなガッカリ内容だったり。
主人公まわりの人間関係、とくに妻とか不倫相手の描写は完全に蛇足のように見えます。
特に問題に感じたのがラストで、突然はじまる宇宙人の全面侵攻、それに反撃する人類の描写が駆け足すぎ。
宇宙人の拠点にされた富士山を核攻撃で吹き飛ばすらしいという描写も、尻切れトンボ感がつよく引っかかりました。
読んだ後のカタルシスも薄く、主人公の狭い世界と世界情勢の描写がイマイチかみ合わない感じで私は好きになれませんでした。