- 作者: アルフレッドアドラー,Alfred Adler,桜田直美
- 出版社/メーカー: 方丈社
- 発売日: 2016/09/23
- メディア: 単行本
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すこしまえに「嫌われる勇気」なる本が流行りましたね。
あの本のネタ元は「個人心理学」という分野です。
1930年台に活躍したオーストリアの心理学者アドラーの創始した学問で社会と人間の関わりについて重視しています。
今回紹介する「生きるために必要なこと」は、アドラーの著作の一つ「Science of Living」の訳書になっています。
ざっくりまとめると、以下の通り。
- 誰しも欠陥を抱えていて、その埋め合わせの為にもがく
- それに失敗すると社会の帰属意識を失い自己愛が強化される
- 自己愛を補填するため、弱い自分を演出したり内弁慶として支配者になったりしようとする
私の中で上手く言語化できなかった事柄が上手く説明できるようになった気がします。
政治的極論に逃げちゃう人、技を極める事で居場所を作ろうとする人等々、巷の不幸な人が起こす厄介事について、ある程度の説明ができますね。
……とはいえ、何分古い本なので科学的な根拠が弱いところがあるのも、また事実。
いくつかある便利な分析法の一つとして採用するに留めるのが妥当でしょう。