Bye Bye Moore

PoCソルジャーな零細事業主が作業メモを残すブログ

【読書メモ】会社苦いかしょっぱいか: 社長と社員の日本文化史

パオロ・マッツァリーノ氏による、会社文化のお話。

基本的な論調は「駄目なやつは昔から居る」。
鬱病に掛かるやつは居るし、給与格差に至っては昔の方が余程酷かった等々。

ただ、社会環境の変化や技術の進歩で手法が変わっているのも事実。
たとえば、お妾さんについては戦前が割りと堂々と実施されていたそうです。
戦後は法人税が増え、代わりに「交際費」の裁量を悪用した契約型が増えたとか。
この交際費が節税と社員の忠誠心向上の一環としてノミニケーション文化を発生したと。

昔の"マイホーム"は現代の基準からすれば目も当てられない酷いものだった件についても言及がありました。
60年前に建てられたと思われる*1廃屋を見ましたが、仮に新築のものを見ても学生だって住まないような酷い安普請だったのを思い出しました。

とまあ、こんな塩梅で我々下々の生活や行動パターンは大して変わっていないものの、技術の進歩や、社会制度の改良を加味すればプラスにはなっているのだと思います。

蛇足:社長は節税策でアレコレできる

文中では愛人経費や社宅の私物化について疑問が出ています。
この辺りは社長向けの節税本を見ると嫌というほど事例が見つかるので興味のある人は調べてみて下さい。
例えば、会社名義で死亡保険を契約し、1億円の見舞金を得る権利を1000万円の退職金相殺で受領するといった小汚い技もあったりします。

*1:近所の人の話から

【読書メモ】UNIXという考え方

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

伽藍とバザールみたいなUNIX哲学に関する本です。
日本語版は2000年に出たとの事ですが、英語版はもっと古い時代に出ています。
作中では下にしめす9つの定理を中心にUNIX哲学とは何ぞやという議論が進んでいきます。

[定理1] スモール・イズ・ビューティフル
[定理2] 1つのプログラムには1つのことをうまくやらせる
[定理3] できるだけ早く試作する
[定理4] 効率より移植性を優先する
[定理5] 数値データはASCIIフラットファイルに保存する
[定理6] ソフトウェアを梃子(てこ)として使う
[定理7] シェルスクリプトによって梃子(てこ)の効果と移植性を高める
[定理8] 過渡の対話的インターフェースを避ける
[定理9] すべてのプログラムをフィルタとして設計する

今の時代でも……というか、フレームワークが肥大化しつつある今だからこそ価値のあるような話が多いですね。

これに続いて、好みの問題ではあると前置きしつつ幾つかの伝統も紹介されています。
変数は短く等々、一部は計算資源豊富な時代にあっては陳腐化していますが……。

こういった歴史的経緯を踏まえつつ、次々出てくるフレームワークを上手く使いこなしていきたいですね。

仕事で英語メールを使わざるを得なくなった理系な貴方の為のアレコレ

この国際化時代、そこそこ商売が大きくなれば海外取引は避けられません。
ウチのようなモノづくり系企業の場合は、部品調達の際に特に問題になってきます。
とはいえ、理系を選んだ人のそう少なくない人々が英語嫌いなのも事実。

対象

  • 英語でキャリアアップする気がないが仕事上使わざるを得ない人
  • 海外支社に配属され、やむを得ず英語を使う人

対象外

  • TOEIC/TOEFL/英検の資格そのものに価値を見出している人
  • 移民・定住する気の人

実際のところ

Writing編

その場しのぎ

まず、自分で書く。
難しい語彙は避け、極力シンプルな言い方にする事がコツです。
普段の日本語文章から一センテンスを短くしておけば良いでしょう。

次にGoogle翻訳のようなツールを使い、妙な論調になっていないか確認。
多少のスペルミスもレコメンドで潰してくれるので楽。
translate.google.co.jp

最後の仕上げとして、文法ツールをつかいます。
私は英語母国語話者も使っているGrammarlyで文法チェックしています。
Chrome拡張もあるので投入しておくと自動でエラー通知してくれます。
有料だとシソーラスの支援もあるそうですが、私は使っていません。
www.grammarly.com

日々の鍛錬

とはいえ、素の状態だと毎度毎度苦労しないといけないのも事実。
時間をつくってデータを蓄積し作業効率を上げましょう。

文法

文法力は一冊で中学校英語の復習〜みたいな軽いのでいいでしょう。
これ以上のレベルは貴方の重荷になります。
受験・語学資格用文法書など論外です

語彙

これは地味に重要です。
巷では受験用単語帳が持て囃されているようですが、
必要に駆られてやってる我々には過剰装備です。
ビジネス会話集みたいなのがあるので、それを買いましょう。
たとえば、製造系ならこんなの。

世界中で通じる! 製造現場の英語

世界中で通じる! 製造現場の英語

あとは、次に紹介する英借文の手法で言葉を集めていくと良いです。

語法・英借文

日本でも「お世話になっております」「確認のほど宜しくお願い致します」等々、決まり文句がありますね。
英語にも当然そういったモノが存在しています。
そういう時には、英借文です。
ネットの海には決まり文句を律儀にマトメてくれている人が居るので、ありがたくお借りしましょう。
また、取引先からの返信文も重要なソースです。
半年も続けていけば、それなりの量になります。

【読書メモ】小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密

小さく賭けろ!  世界を変えた人と組織の成功の秘密

小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密

経営系の棚に置かれる事も多い本です。
タイトルの通り、大きな目標のために小さめのターゲットを設定して試し、
上手く行ったら大きくしていく……という方法について具体的事例を挙げながら紹介してくれています。

紹介された事例はピクサーグラミン銀行、アメリカ陸軍、オバマ大統領の選挙本部など業界を問わず幅広いです。
クリエイター視点でも勉強になるデータが多くいい刺激になります。

気圧対応耳栓と立体アイマスクの組み合わせが最高であったという話

気圧対応耳栓というのがあります。

飛行機が高度を上げると耳が痛くなるという現象を体験してる人も多いかと思いますが、それの対処グッズです。*1
私自身は土地柄、飛行機には乗り慣れて対処に慣れていたので、大した問題意識がありませんでした。
今回は仮眠の為に買ったのですが、これが効果的だったのでメモ。

今回つかったのは「イヤープレーン」という商品。

イヤープレーン 大人用 1セット

イヤープレーン 大人用 1セット

必用な音だけ通す」という謳い文句に半信半疑でしたが……本当に音を通してくれました。
客室乗務員さんの指示もつけたまんま理解出来ますし、シートベルトランプの音もクリアに聞こえます。
赤ん坊の鳴き声は通してしまいますが、音量が絞られます。
そして何より……安眠の大敵であるエンジンの低周波音をスパッと遮断してくれるところが神。

これに加えて、目のところがカップ式になっていて眼球を押さえつけないアイマスクも購入。
アイマスクって長い時間使ってると目の周りがツッパってきますが、
この立体式ならだいぶ緩和されます。

立体型アイマスク ナイトブルー

立体型アイマスク ナイトブルー


神経質で寝付きに悪い私でも、光と雑音がクリアされ仮眠には十分な環境を作る事が出来ました。

*1:余談ですが、本当に痛いレベルならコップに熱々のおしぼり入れて耳につけると気圧差が回復して治ります

ArduinoでLCDに点滅するカーソルをつける

LCDライブラリには色々便利な関数がついています。
今回のblinkとnoBlink関数もそんな中の一つ

実際のところ

サンプルによると、使い方は以下のような感じになります。
3秒毎に黒い■が点滅している状態と固定されている状態で切り替わります。

#include <LiquidCrystal.h>

// initialize the library with the numbers of the interface pins
LiquidCrystal lcd(12, 11, 5, 4, 3, 2);

void setup() {
  // set up the LCD's number of columns and rows:
  lcd.begin(16, 2);
  // Print a message to the LCD.
  lcd.print("hello, world!");
}

void loop() {
  // Turn off the blinking cursor:
  lcd.noBlink();
  delay(3000);
  // Turn on the blinking cursor:
  lcd.blink();
  delay(3000);
}

一旦ONにすれば文字を更新してなくても動き続けるので、
アプリが動いているか否かを点検する役割も担えそうです。


Arduino LCDディスプレイを表示してみる

電子工作における表示の王道、LCD

実際のところ

左いって右に戻るサンプルは、以下の通り。
使ったハードは相当古いLCDシールドですが、レイアウトは今でもあんまり変わってないようです。
そのまま使えるでしょう。

#include <LiquidCrystal.h>

#define LCD_WIDTHS 16
#define STR_WIDTHS stringWidth

// initialize the library with the numbers of the interface pins
LiquidCrystal lcd(12, 11, 5, 4, 3, 2);

int stringWidth = 0;

void setup() {
  // set up the LCD's number of columns and rows:
  lcd.begin(LCD_WIDTHS, 2);
  // Print a message to the LCD.
  String str = "hello, world!";
  stringWidth = str.length();
  lcd.print(str);
}

void loop() {
  swipeLeft();
  backRight();
  delay(3000);
}

void backRight() {
   for (int positionCounter = 0; positionCounter < STR_WIDTHS; positionCounter++) {
    // scroll one position left:
    lcd.scrollDisplayRight();
    // wait a bit:
    delay(150);
  } 
}

void swipeLeft() {
    for (int positionCounter = 0; positionCounter < STR_WIDTHS; positionCounter++) {
    // scroll one position right:
    lcd.scrollDisplayLeft();
    // wait a bit:
    delay(150);
  }
}