チューニングしたLLMでTOEIC960点……CEFR C1水準なんて成果も出ているそう。
TOEIC960点レベルの機械翻訳サービスMirai Translatorにおいてテレワーク環境で安全・安心に利用可能なサービスを正式提供開始|AI自動翻訳『みらい翻訳』
タイトルにChatGPTとありますが、他のLLMにも適用できるそうです。
プロの翻訳者が身に着けるべきスキルとされる、「メタ言語認知」がLLMを使った翻訳で大いに威力を発揮すると。
言葉のニュアンスの違いを感じ取り、言語化する能力がこれからは必要。
プリエディテッド、誤訳回避の前工程。
たとえば、「私はうなぎです」というような文章を無思考で放り込むと「I'm an eel.」と愉快な文章なってしまいます。
これを、「私はうなぎを注文します」というような、日常では少しクドい表現にすると自然な翻訳を返してくれるようになります。
もっとも、この前工程はLLMの特性を活かしてあげる事で幾分解消できるようです。
「鈴木さんが次回のお弁当を手配します。私はウナギです。加藤さんはどうさますか?」みたいな感じで文脈情報を付与するのがコツだとか。
後ろの方になると複雑な構文を用いて翻訳精度やニュアンスを指定する小技が紹介されてきます。
試しにいくつか使ってみたところ、自力で文を組立ていた頃では絶対使えなかったような表現に触れる事ができるようになりました。
モダリティという概念。
言葉のニュアンスに隠れた文脈やコンテクストを把握する能力。
たとえば……私が接待で付き合わされた件でイラっと来た件の解説をChatGPT大明神にお願いしてみましょう。
あなたは今、上野のベトナム人パブにいます。
ホステスのベトナム人女性に対し、
「私たちにお酒を頼みたいですか」「私たちにお酒を奢ってくれませんか」という言葉の意味合いを説明する必要があります。
モダリティの観点から、この二つの言葉の違いを解説してください。
「私たちにお酒を頼みたいですか」(Would you like to order drinks for us?)と「私たちにお酒を奢ってくれませんか」(Would you mind treating us to a drink?)という二つのフレーズは、モダリティの観点から異なる意味合いを持ちます。
「私たちにお酒を頼みたいですか」(Would you like to order drinks for us?)
この質問は、相手に選択の余地を与えています。つまり、ホステスの女性が自分の意志でお酒を注文するかどうかを尋ねているのです。ここでは、相手の意向や希望を尊重する意味合いが含まれています。
「私たちにお酒を奢ってくれませんか」(Would you mind treating us to a drink?)こちらのフレーズは、相手に対して何らかの行動を取ってもらうことを求めていることを示しています。この場合、ホステスの女性に対して、お酒を自分たちのために買うこと(奢ること)を提案しています。この表現には、相手に対する依頼や頼みのニュアンスが強く含まれています。
要するに、「頼みたいですか」は相手の意志や願望を尋ねる表現であり、「奢ってくれませんか」はより直接的に何かをしてもらいたいという依頼を表しています。