経営の本です。
「消耗戦から脱する3つの選択」という副題にもある通り、
ポジショニングをちゃんとやりましょうって本です。
まず、業界にはリーダー企業というものが存在する前提で議論が進みます。
リーダー企業というモノはライバル企業に対し同質化、属領化を強いる傾向があると著者は考えています。
その上で、リーダー企業と対峙するための3つの選択肢が挙げられています。
- ニッチ戦略
- 不協和戦略
- 協調戦略
いかに自社の立ち位置を持ち、相手主導で同質化されないようにするか、というお話が進んでいきます。
ニッチ戦略
これは割りと有名。
強力な武器と確かな市場を抑える事で生き残りを図る方法。
具体例として10個ほど。
- 技術
- (販売)チャンネル
- 特殊(用途)
- 空間
- 時間
- ボリューム
- 残存
- 限定
- カスタマイズ
- 切り替え
ただし、これに固執しすぎると市場が細ってしまう懸念もあると。
この問題については
ニッチは複数持つことができる点、
極めれば新市場の開拓にも使えるという事例も紹介されています。
不協和戦略
これは結構珍しい視点のような気がします。
業界構造を利用して、相手に同質化されない為の手法です。
中々胸糞というか、ある種破壊者めいた振る舞いですね。
リーダーの強みを弱みとしてしまう事で同質化を阻止する4つの事例が出てきます。
- 企業資産の負債化
- 市場資産の負債化
- 論理の自縛化
- 事業の共喰い化
協調戦略
リーダー企業の同質化につきあいつつ、主導権はあくまで自分が握るという方法。
自社無しにはバリューチェーンを構築できないようにしたり。